気になる数字があったとしても、数字だけを見ても、ピンと来ないということもあるかもしれません。
そんなとき、いったんグラフにしてみるのもおすすめです。
数字だけだとピンと来ない
小さな会社やフリーランスとして独立すると、やはりじぶんの数字はチェックしておきたいものです。
といいつつ、いざじぶんの数字を目にしても、「何をどう見ればいいのかよくわからん」というように、いまいちピンと来ないこともあるかもしれません。
簿記や経理をやったことがなければ、苦手意識もあるでしょうし、わからないと思うのがむしろ自然です。
とはいえ、数字をチェックできることも1つのスキル。
スキルだからこそ、一長一短で身につくものでもなく、じぶんでやらないことには身につきません。
計算して数字を作りあげることができても、その数字をチェックできることは、また別モノです。
わたしの場合、とくにそう感じました。
公認会計士の主だった仕事の1つが、数字のチェック(比較や突合など)だからです。
元となる資料とチェックする突合の場合は別ですが、比較となると、数字だけを見てもピンとこないこともあります。
数字を見たとき、グラフを使うということをやっています。
視覚的にもイメージしやすいからです。
グラフで比較してみる
数字を比較して見るとき、とくに動きが大きいものだけにフォーカスを当ててみる見方があります。
たとえば、IF関数を使って、このような「〇」印でフラグをつけるやり方です。
(増減が100万円以上なら〇が付くように、「ABS()」関数で絶対値を求めます)。
フラグでフィルターをかけることもでき、
フォーカスしたい動きが大きいものだけを抽出することもできるので、何もしないよりは比較もしやすくなります。
ただ、これでも目に入るのは数字であることに変わりありません。
そこで、今度はグラフをつくってみます。
Excelでグラフにするには、グラフにしたい範囲を選択して、Alt + F1でグラフにできます。
前年の月と比較する場合、A列の年月(2022/04)を月(04月)と表示されるように変えておくとスッキリします。
「Ctrl + 1 」でセルの書式設定を呼び出し、「種類」のところで「mm」と入力しておき、月だけの表示にしておきます(別の列で月だけの表示があっても大丈夫です)。
次に、グラフを右クリック、[データの選択]を選択して、
系列名(N)、系列値(V)に値の範囲を指定することで、
このような前年同月で並べたグラフにすることができます。
棒グラフの色は、グラフを右クリックし、「データ系列の書式設定」の塗りつぶしで好みの色に変えられます(このグラフは、青→今年、水色→前年)。
このように、グラフで比較すると、売上のボリュームは7月と11月でガクンと下がっているのが見て取れます。
ちなみに折れ線グラフで見るとこうなります。
同じ月別推移のグラフでも、棒グラフにして見てみると、また動き方(趨勢)の特徴も見やすくなります。
数字だけを見てもピンと来ないようであれば、Ctrl + F1でグラフにしてみましょう。
ボリュームの動きは棒グラフ、推移を見るなら折れ線グラフというように、まずはこの2つで見てみるのもいいでしょうね。
数字の動きはざっくりベースでいい
このように、数字の動きはフラグでフォーカスするやり方もあれば、グラフのようにボリュームや推移を見やすくするやり方もあります。
ただ、数字の桁が多かったり(何千万、何百億)、データ数が多くなる(科目が多い)と、かえって動きも見えにくくなってしまいます。
「木を見て森を見ず」ではないですが、細かいものを気にしないことも数字を見るうえでは大事です。
たとえ、1円単位で数字がわからなくても、
・今月はどうだった?
・これからどうする?
を考えるにあたっては、ほとんどの場合、態勢には影響しないはずです。
税金、税務の世界だと、1円単位でピッタリ合わせることが必要とされますが、
会計、監査の世界では、重要な影響があるかどうかにフォーカスすることが要求されます。
税金を計算する手前の月次決算の段階では、「1円単位できっちり慎重に」というより「ざっくり素早く」というイメージが大事です。
数字を見てピンと来なかったとしても、見て見ぬフリをすることは避けたいもの。
ざっくりとでもグラフで数字を見るクセをつけていきましょう。
じぶんの数字の動きをいちばん知っているのは、結局のところ他ならぬじぶんです。
じぶんが知っている理由と実際の数字の動きを対比してみましょう。
■編集後記
昨日は朝タスク、会計士業(内部統制)、ブログ執筆、夜は読書、ドラマ「VIVANT」を追っかけで。こんなに面白いとは…(ラパルフェのものまねも)。
■息子(9歳)
昨日は朝から学校、夕方からリハビリ病院でした。
ここ最近、お風呂を1人で入れるように練習してます(出入りの介助はありますが)。
子ども用のボディソープ(泡せっけん)で洗うのがおもしろいらしく。
お風呂上りのアイスは欠かさず。お気に入りはクーリッシュのバニラ味。
■昨日の1日1新
・とある問い合わせ