フリーランスが数字を年に1回だけチェックするというのはリスクがあるものです。
確定申告は1年の計算結果。義務に過ぎません。
じぶんの現在地は義務に関係なくわかるようにしておくことが大事です。
確定申告でわかるのは「税金」
確定申告では、年間の売上や経費などをもとに税金がいくらなのかを計算します。
扱うのが税金なだけに、「やらなきゃ…」と感じるものです。
ただ、この確定申告というのは、いわば結果報告に過ぎません。
・「1年間の利益は、〇〇円でした」
・「なので、税金□□円を期限までに払います」
というように。
期限を過ぎればペナルティもありますし、確かに義務ではあります。
ただ、年が明けて義務感だけで片づけようとすると、嫌になりますし、いつまでもじぶんの現在地がわからないままです。
この”わからないまま”というのは、フリーランスにとっては大きいリスクにもなるものです。
フリーランスの「確定申告のタイミングで」に潜むリスク
わたし自身、公認会計士・税理士ですので、数字が大事と言われても「そりゃ、そう言うでしょ」と思われるかもしれません。
ただ、わたしがこのような〇〇士ではなく、いちフリーランス、ひとり社長だったとしたら。
・年が明けてから、前年の数字の入力からまとめまで一気にやる
・年が明けないと、じぶんの数字がわからない
というのは、正直リスクしか感じません。
・じぶんのやった成果はどんな状況なのか
・お金はあとどれくらいもちそうか
・このまま進むと税金はいくらくらいになりそうか
といった現在地もわからなければ、予測もたてられないわけですから。
経理をやっていなかったとしたら、数字からどうやって現在地をチェックすればいいのかもわからないでしょう。
で、数字の入力から経理の丸ごとを会計事務所などにお願いする流れになるわけですが、そうなると今度はじぶんが結果報告をもらうだけということに。
じぶんが知りたい現状がわかるのは、お願いした他人のタイミング次第となります。
お店で例えるなら、行列に並んでじぶんの順番が回ってくるのを待つしかありません。
じぶんの現在地を数字でチェックしておくというのは、しごとの判断材料を知るという権利を捨てているともいえるでしょう。
・今月の利益はどれくらい出たのか?
・設備投資にお金を回しても大丈夫そうか?
・お金はどれくらいもちそうか?
というのは、フリーランスとしてやっていく前提なら、誰もが知りたいことのはずです。
確定申告は最終チェックという位置づけで
もし、
・じぶんの知りたいタイミングで現在地を知っておきたい
・できれば毎月の状況をチェックしておきたい
というのであれば、まずは確定申告のイメージを変えてみるところからでしょう。
確定申告のために数字を会計ソフトでまとめる、チェックする、というのではなく、じぶんの現状をつぶさにチェックするためです。
数字はわかりやすい物差しです。
100なら100、誰にとっても具体的です。
じぶんで経理をやっていくにも、はじめは不安に思われるかもしれません。
「これで合ってるのかな?」というように。
ただ、はじめから精度100%にできることなんてそうそうないはずです。なにも経理に限った話でもありません。
やっていく中で少しづつ慣れていけばいいのです。
最初から完璧さを求めると、ハードルを余計に高く感じてしまうもの。
毎月であれば、判断の方向性が変わらない程度のレベル感でも問題ないわけですし、
最終的に決算書をつくる確定申告のタイミングで100%正解になっていればいいわけです。
1月分からはじめれば、やるチャンスは12回あります。
フリーランスなら、他人の結果待ちはやめて、じぶんの好きなタイミングというものにこだわりましょう。
それができるように数字のチェックもできるようにしていくべきです。
そのために、毎日少しづつ経理をして、毎日と毎月という頻度で数字をチェックすることをおすすめしてます。
わたしもそうしてます。
確定申告というのは、毎日と毎月の積み重ねを最終的に見直す程度、その延長でついでで税金も計算するという位置づけです。それを目指しましょう。
■編集後記
昨日は朝のタスクと税務(個人、会社)を中心に。HPの見直しと改善を少し進めました。
■息子(9歳)
昨日も悪天候というのもあり、お家で過ごしました。
天気予報が気になるようで「天気予報ちょっとみてみる」と、自動録画から道内の天気をチェックしてました。
ここ数日の予報は的中しててすごいなぁと。
■昨日の1日1新
・じぶんの会社の償却資産税申告