「年収」と一言でいっても前提が違えば意味合いも違う

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※会議室にて – iPhone15

「年収」と一言でいっても、会社員なのか、フリーランス(個人事業主)なのかによって意味合いは違っています。

「年収」というときは、その前提の違いに注意しましょう。

目次

一言で「年収」といっても

「年収」。

広く一般的に使われている言葉ですし、「そんなの知っているよ」と思われる言葉かもしれません。

ただ、会社員なのかフリーランス(個人事業主)なのかによって、意味するところは違ってきます。

「年収」には、この前提が隠れていることも多くあります。
だからこそ、混同しやすいのかもしれません。

年収とは1年間の収入の合計をいいます。

たとえば会社員の年収。
年収500万円、そこから税金や社会保険料、年金などを差し引いた残りが手元に残るお金、つまり手取りです。

この手取りは、前提が変われば手取りは増えることも減ることもあります。

・給料から税金(所得税、住民税)は引かれるか
・給料から社会保険(健康保険、年金など)は引かれるか
・親族の人数(扶養、年齢など)はどうか

などによって、手取額は大きく変わります。


いっぽうでフリーランス(個人事業主)では、事業収入(売上)から経費を引いた利益、その利益から税金(経費にならないもの)や健康保険料、年金などを差し引いた残りが手取りです。

・経費をどれだけかけたか

などによって手取額は大きく変わります。

売上が500万円で経費200万円の利益は300万円となり、税金などを差し引いた残りの手取りは約200万円くらいです。
フリーランス(個人事業主)の場合は、この利益300万円を「年収」と言ったりします。

手取りで比較してみないと本当のところはわからない

ここで、会社員とフリーランス(個人事業主)それぞれの場合で前述の例をもとに比較してみるとこうなります。

(かなりざっくりとした比較ですが)。

それでもこうして見ると、どちらも”年収”が500万円だという前提で比較してみると、手取りの多いのは会社員、フリーランス(個人事業主)のほうが手取りが少ないです。

それなら会社員のままでいたほうが有利か?というと、そうとも言えません。

フリーランス(個人事業主)の経費200万円には、パソコンやネットやスマホの通信料、その他仕事でも使うサービスなどが含まれています。

会社員の場合は、こういったものがあっても、ルールで決められた概算経費の金額(給与所得控除額)に制限されます。

パソコンが必要だから買うとしても、手取りの中から支払うしかありません。

仮にトータルで100万円かかっているとしたら、手取り350万円から200万円を差し引いた残りは250万円。
フリーランス(個人事業主)とそうそう変わらないと見ることもできます。

もちろん、会社員ならではの出費(スーツ代、飲み会が多い、付き合いなど)もあるでしょうから、一概には言えません。

それに手取額のほかにも、時間や安定、家族の理解などの比較対象はあります。

「経費になるんだから」には要注意

経費のあるなしを考えると、会社員よりもフリーランス(個人事業主)のほうが手取りが増える感覚もあります。

経費は、利益を上げ下げさせ、税金を減らせるようなイメージがあるからでしょう。

会社員時代には味わうことのない、経費でモノを買う、それで税金を減らせる、節税できるという感覚。
余計にお得に感じるものもあるかもしれません。

ただ、注意しておきたいのは手取りとの関係性。

経費を使えばたしかに税金を減らす(節税できる)ことはありますが、同時にお金も出ていきます。

節税はできても、税金を払ったあとの手取りにそれほど変化はないということも多いです。


「節税できる→経費にする→お金を払う」

というよりも、

「必要なものにお金を払う→経費にできる→節税にもなる」

のように手取りを考えるべきです。

経費を増やすと、その経費をカバーするための売上が必要になり、その売上のために人件費や家賃などの高い固定費をかけなくてはなりません。その固定費をカバーしていける安定した売上も維持しなくてはなりません。

フリーランス(個人事業主)の場合は、年収=利益。年商=売上ですから、年商1000万円になっても経費が増えれば年収も手取りもそうそう変わりません。

なので「独立当初のほうが手取りが多かった」なんてこともあるわけです。

なにかと生活コストが高い今だからこそ、

・会社員の場合は、年収が増える(賃上げ)→生活コストも増える→手取りはさほど変わらない(もしくは減る)
・フリーランス(個人事業主)の場合は、増える生活コストと経費の使いどころ

ということには注意が必要でしょう。

「年収1000万円をめざす」というフレーズはよく見聞きするものですが、会社員の場合、フリーランスの場合で、これの意味する年収には注意しておきましょう。

後者は年収=売上で語られていることが通常でしょうが、年収”だけ”に気をとられても、経費も増え手取りは減る、もしくはそれほど変わらないということも多いです。

年収が増えても手取りが減る、もしくは手取りがさほど変わらないという状態にもなってしまいます。

そうなると、年収は増えるけど、仕事に追われてる、時間がない、けど手取りのお金は残らないというよくないスパイラルにハマってしまいます。

年収が増えて仕事に追われていても、時間がなければ、時間を使うこともできません。手取りが増えなければ使えるお金も…。

年収で判断することも必要なことかもしれませんが、それだけはないはずです。
比較できるものは比べてみる、バランスをとっていくことは、ずっと磨いていくべきスキルと考えています。


■編集後記
昨日はオフ。息子とはじめて一緒に床屋さんへ(息子のカットも)。その後は息子のリクエストでファミレスへ。ちょっとゼリー食べすぎました。夕方は妻も合流して両親(わたしの)のところへ。市外に住む姉が久々に来ていたのでいろいろと会話できました。

■昨日の1日1新
・息子と一緒に散髪
・姉をバスターミナルまで送る

■息子(11歳)
・これまでは自宅でバリカン1本、ママとパパが交互にカットしてました。
「床屋さんに一緒に行ってカットしてもらおうよ」と長年誘い続けた結果、昨日とうとうはじめての床屋へ。
カットの順番は息子→パパ。いつもパパのカットをやってくれている方にやってもらいました。
結果、息子。まったく嫌がらす、むしろ楽しんでいる様子。おわりに「さっぱりしたわー」とも。
妻にそのことを報告すると、「今までの抵抗はなんだったの…」と。2人ともおなじ感想となりました。


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