フリーランスや小規模な会社でもクラウド会計ソフトを利用することが増えています。
クラウド会計のメリットのひとつはデータ連携。
そのメリットを受けるためには、はじめの仕組みづくりが要です。
クラウド会計のもったいない使い方
クラウド会計には
・預金口座やクレジットカード、Amazonなどとデータ連携できる
・自動で仕訳してくれる
・摘要欄にある程度の内容が反映される
という特徴があります。
ただ、この特徴を活かせていないケースも。
クラウド会計を導入さえすれば効率的に経理ができるようになるかといえば、
必ずしもそうではないというは、よく見聞きする落とし穴だったりもします。
はじめの仕組みづくりをやっておかないと後々面倒なことになります。
そこで今回はマネーフォワードクラウド(長い・・・)を例に、自動仕訳、データ連携でおさえておきたい設定について
見ていきます。
【自動仕訳登録】借入金の返済
自動仕訳登録とは、データ連携された取引をクラウド会計が自動で仕訳してくれるものです。
よくある取引などでは、仕訳パターンをあらかじめ設定することができます。
たとえば、借入金の返済。
返済は指定した口座から引き落とされるので、口座のデータが連携されます。
毎月の返済額が54,917円(元金50,000円、利息4,917円)だとすると、
(借方)長期借入金 50,000 (貸方)普通預金(A銀行 北支店)54,917
(借方)支払利息 4,917
という仕訳があるべき仕訳です(利息は分ける必要があります)。
この仕訳のパターンを自動仕訳登録しておけば、毎回人の手で仕訳をやらずに済むわけです。
ところが、実際には
A銀行 北支店口座 △54,197円
という口座のデータが連携されます。
元金と利息の合計、あくまで口座から出ていった合計が連携されるだけです。
この連携をもとにクラウド会計は自動で仕訳をするので、
(借方)借入金 54,197円 (貸方)普通預金(A銀行 北支店)54,197
と、仕訳も元金+利息の合計で、利息分を分けてはくれません。
そこで自動仕訳登録で元金と利息を分けた仕訳パターンを登録しておきます
(返済額の元本が毎月定額の元金均等返済の場合)。
[自動で仕訳] → [複合自動仕訳ルール] を選び、
右下の[+仕訳ルール新規作成]をクリックします。
新規作成画面で次のように設定しておきます。
画面ではわかりにくいですが、こういう仕訳パターンです。
(借方)支払利息 54,917 (貸方)普通預金(A銀行北支店)54,917
(借方)長期借入金 50,000 (貸方)支払利息 50,000
「明細の金額」を選ぶことで、データ連携されたA銀行口座の支払金額が仕訳されます。
長期借入金は「指定した金額」を選ぶことで、均等の返済元金を指定して仕訳されます。
なお、このように1つの取引を2行の仕訳で表わすことを複合仕訳といっているようです(マネーフォワードでは)。
ちなみに支払利息は借方と貸方の両方に出てきてますが、
差引すると借方に4,917円となるので、これで問題ないわけです。
クラウド会計の仕組みづくり
今回はクラウド会計ソフト(マネーフォワード)の仕組みについて、
借入金の返済を例に自動仕訳登録について、その設定、仕訳の意味について書いてみました。
はじめは、今ある取引でつじつまがあうように仕組みをつくればいいわけですが、
つくった仕組みが想定したとおりの自動仕訳になっているかはチェックしておくことが欠かせません。
また、新しい取引、条件や内容が変更になった取引についても、つくった仕組みで正しい仕訳ができるのかもチェックしていくことがおすすめです。
■編集後記
今日は朝タスクのあとは会計士業で外出。
JRは昨日ほど混雑してなく助かりました。
■息子(8歳6ヶ月)
今日は学校のあとは自宅で訪問リハビリでした。
2年前にお世話になったPTの先生が代打で来てくれました。
先生も息子との再会を喜んでくれたそうで良かったです。
■1日1新
・とある申込み