お客様と税理士・公認会計士の関係。「信用力」について考えてみる。

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子供を寝かしつける前に一緒にブロック遊びをすると、聞き分けよく寝付いてくれることを発見した今日この頃。

さて、唐突ですが、
弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士などなど、俗にいう”士業”の「信用力」というものについて、内省型人間のわたしはつくづく考えている日々です。
わたしが持つ公認会計士、税理士というものを含め、これらの”士業”はサービスを売ってお金を頂戴しています。
つまり、飲食店や雑貨店のように目に見える”モノ”を売る商売とはちょっと毛色が違っています。

”モノ”を売る商売であれば、その”モノ”がお客様を満足させたり、その”モノ”自体を目的としてお客様は足を運んできてくれたりします(お店のサービスや接客の良し悪しもありますが)。

なので、お客様から信頼していただける、「信用力」ってものは、”士業”の場合と質が違うと言えますよね。
”士業”の場合だと、人(士業)対 人(お客様)という側面がより強いでしょうから。

お客様からすれば、その人(士業)を信用しているからこそ、お金を支払うわけで。
直接目に見えないサービスに対してお金を支払うのですから、”信用力”はかなり重要といえますね。

でも何事も”やりすぎ”には注意が必要。
目に見える”モノ”を買うわけではない以上、”信用しすぎ”には気をつけたいものです。

目次

信用しすぎた結果、後々大惨事になりかねない。

以前、こんなことがありました。
同業の知人のお客様のはなしです。
そのお客様は長年、同じ税理士の方に顧問をお願いしていたのですが、
コロナの影響もあり資金繰りが芳しくなく、顧問税理士を別の人にお願いすることにしたのです。
コロナ融資、助成金などの関係で過去の決算書が必要になり、その書類を見てみたところ、
「・・・・・・。」
売上から経費から数字がめちゃくちゃで、コロナ融資など以前の問題が見つかったのです。
結局、修正申告(過去の確定申告を修正する)やら追徴課税(払っていなかった税金を払う)ことに。

その過程で、以前顧問をお願いしていた税理士の方に電ことの詳細を確認しようと電話やメールをしたようですが、
電話は常につながらず、メール返信もなし。LINEもしたそうですが、既読になるがリアクションなしといった始末。

「そんなことする税理士っている??」と率直に思いました。
その税理士の方はHPやブログも発信していたので、見てみると、割としっかりした内容のものでしたし、
顔写真も公表されていました(事の次第にも影響するので、これ以上は差し支えます・・・)。

そのお客様からすれば、長年ちゃんと見てくれていた税理士先生という認識で、信じられなかったことでしょう。
「信用」しすぎた結末はこれでは目も当てられません。

大惨事を招かないために必要な3つのこと

税理士側:モラルの問題

まず、このお客様はその税理士に長年、顧問をお願いしていたわけですから、それなりの関係性はあったはずですね。
その関係性を台無しにするような事をそもそもやってはいけません(小学生でもわかる)。
仮に税理士の方が間違ってしまい、その間違いをお客様に伝えず、ウヤムヤにしたのであれば、それはもう人間としてのモラルの問題です。いわば税理士側の問題ですね。

お客様側:税理士に任せっきり状態は避けたい

お客様からすれば、お金を支払っている以上、経理のことはすべて税理士にお任せし、本業に専念したいと思うのはあたりまえの感覚です。
ですが、税理士が作成した数字を全く確認しかったり、数字が意味することを全く理解できていないということは避けるべきです。少なくとも、数か月に1度くらいは数字を確認して、その数字に違和感がないかはチェックすることが望ましいです。
例えば、売上の数字が明らかに少なかったり、多かったりしないか、経費が明らかに少なくなっていないかは一度お客様自身の目でも確認しましょう。それで少しでも「?」となったら、税理士に納得できるまで聞けばいいのですから(そのための顧問料のはずです)。

お客様側:第三者に相談してみる

それでも腑に落ちないようであれば、第三者に相談してみるのも手です。
知人や同業仲間、場合によっては他の税理士に聞いてみることを考えたほうが良いケースもあります。

違う医師に意見を求めるのと同じように、税理士でもこういったセカンド・オピニオンは当たり前の時代。
医師へのセカンド・オピニオンでは、診療情報提供書という書類を書いてもらわなければなりません(嫌な顔をする医師も実際いますが、そういった医師は信用できません)が、
税理士へのセカンドオピニオンは、そういったモノは必要ありません。
今の顧問税理士にいらぬ気づかいは無用です。
Zoomなどのオンラインで対応してくれるところもありますから、第三者の意見が地域を問わず気軽に聞ける時代といえます。
お客様自身で抱え込まず、第三者に相談してみることが、結果的に大惨事を未然に防ぐことにもつながります。

まとめ

お客様からの「信用」はたやすく得られるものではないですし、それを築くには長い時間も必要です。
ただ、砕け散るのは一瞬。
今回は税理士のお話しでしたが、これは”士業”全般に通じるもの。
お客様の立場でいえば、「信用」しているからこそ、士業をもっと利用してみる、第三者にも相談してみることが、「信用」を測る材料になると思います。
一方で、士業の立場でいえば、お客様から「信用」していただくことの意義を噛みしめて、日々精進するしかありません。

■編集後記
今日は事務所の月次ととある打ち合わせで外出。
なんだか蒸し暑く、アイスココアのメガサイズを一気飲みしてしまいました。。

■息子(7歳5か月)
今日も元気に学校。ばあば(妻の母)がおうちに来てくれてすごくうれしそうでした。
ばあばにたくさん歌を披露していました。

■1日1新
とある打ち合わせ

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