クラウド会計入門 amazonの1つの取引から2つの取引データができてしまうことへの対策

カフェでは使わないクラウド会計 - EOS RP(RF35mm f 1.8 / 250)
  • URLをコピーしました!

クラウド会計のメリットに、取引データを連携できるというのがあります。

とはいえ、連携した結果、実際は1つの取引なのに、クラウド会計では取引が2つできてしまうということもあります。
その対策について、お伝えします。

目次

クラウド会計のデータ連携

クラウド会計で経理するとデータ連携が使えます。
・銀行
・クレジットカード
・電子マネー
・amazon
などなど。

データ連携できる対象も広がっていて、もしかすると今までできなかったけど、連携できるようになっていたということもあるかもしれません。

データとして会計ソフトに取り込むことで、イチから仕訳を入力する必要はなくなります。
となれば、連携をできるだけ使っていくのが経理の手間を減らす方法の1つとなります。

とはいえ、そこに気づきにくい落とし穴も。

データ連携していると、実際は1つの取引なのに、複数の取引データができてしまうことがあるのです。

連携できる会計ソフトならではの問題ともいえます。

ただ、しくみを工夫しておくことで、対策はできます。

なぜ取引データは複数できるの?

実際は1つの取引、でもクラウド会計に連携されたデータは2つ。なぜこうなるのか。

それは、複数のサービスを連携しているからです。

たとえば、amazonで本を買ったケースで考えてみましょう。

amazonで購入したとき、amazonの購買データがあります。

それと同時にamazonで決済するクレジットカードの決済データがあります。

それぞれのデータを連携すれば、
amazonでは、
 新聞図書費 1,000 / ??? 1,000
 
クレジットカードでは、
 ??? 1,000 / 未払金(クレジットカード) 1,000

となり、行き先はわかりませんが、取引データが2つできることに間違いはありません。

amazonもクレジットカードも連携すれば、「amazonで本を買った」という1つの取引なのに2つの取引データができることになります。

その結果、
・amazonのデータをもとに 新聞図書費 1,000 / 未払金(amazon) 1,000
・クレジットカードのデータをもとに 新聞図書費 1,000 / 未払金(クレジットカード) 1,000

とすると、2重の仕訳になってしまいます。

もちろん、合計2,000円の本を買っているわけでもなく間違いです。
それに、未払金(amazon)と未払金(クレジットカード)もそれぞれで負債を抱えてしまっている状態で、これも違っています。

なんとかして、取引データを1つにしたいわけです。

だからといって、どちらか1つを「仕訳対象外」にするということは避けたいわけです。

amazonのデータをもとにした仕訳の方は、なにを買ったかの内容がわかるわけで、これは活かしたいですし。
クレジットカードのデータをもとにした仕訳の方は、「仕訳対象外」としてしまうと未払金(クレジットカード)の残高がおかしくなってしまいますから(プライベート用のカードではないという前提で)。

そこで、おすすめしたいの工夫は、「仕訳対象外」とするのではなく、どっちのデータも活かすというやり方です。

「どっちのデータも活かす」という対策

では、どうやって両方のデータを活かすか。

そもそもの前提はこうでした。

amazonのデータでは、
・「新聞図書費 1,000 / ??? 1,000」という購買データがあり、

クレジットカードのデータでは、
・「??? 1,000 / 未払金(クレジットカード)」という支払データがある

というお話でした。

で、それぞれの「???」の科目を、もう一方の仕訳と同じ「新聞図書費」や「未払金(amazon)」という科目にしてしまうから、取引データが2つになってしまうということでした。

そこで、それぞれの「???」のところには、なんでもいいので同じ名前の科目を使います。
両方のデータをつなぐ架け橋となる科目です。

科目は、名前が同じであればなんでもいいです。「複合」でも「未払金(amazon)」などでも。

その結果、
・amazonのデータをもとに 新聞図書費 1,000 / amazon 1,000
・クレジットカードのデータをもとに amazon 1,000 / 未払金(クレジットカード) 1,000

とそれぞれ仕訳すれば、両方の仕訳にある「amazon」は、右と左の同額1,000が相殺されて残高ゼロ。

結果的に、
・新聞図書費 1,000 / 未払金(クレジットカード) 1,000

という仕訳が残ります。

左側の「新聞図書費」では、amazonのデータを活かすことで、なにを買ったのかの内容を残すことができます。
右側の「未払金(クレジットカード)」では、クレジットカードのデータをそのまま活かせます。

こういう仕訳は、クラウド会計ならではのものですね。

ちなみに、話のつづきとして、カードの支払日には、その銀行口座が連携されていれば、
・未払金(クレジットカード) 1,000 / A銀行 1,000

となり、支払った分だけ未払金の残高を減らせます。

同じように、銀行間の資金移動などでも、1つの取引で2つの取引データができるケースがありますが、考え方は同じです。「架け橋」となる科目を使うことで、「仕訳対象外」を使わず、両方のデータを活かせます。

ということで、クラウド会計の連携。効果的につかって効率化していきましょう。

■編集後記
昨日は朝のタスク、会計士業、夜は息子と遊びを。

■息子(9歳)
昨日は振替休日で学校はお休み。おうちでゲームをしたり、動画を見たりして過ごしました。

■昨日の1日1新
・たらこのおにぎり(セコマ)

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次