経理やお金をチェックしていく仕組みは小さな会社にも欠かせません。
ひとり会社でない限り、チェックしておきたいポイントはあります。
経費を自由に使えるとしたら?
経費が増えると、税金を低く抑えられるメリットはあるでしょう。
ただ、経費が増えた分お金は減るわけで、なんでも経費にしていいというわけでもありません。
担当者が1人のような小さな会社で、その担当者が自由にお金を使えるようなケースを考えてみましょう。
たとえば、担当者が1人。会社と関係しないプライベートの買い物も会社の預金で買ってしまうような場合。
会社の経費100にプライベートの買い物20も一緒に買うとすると、
まず経費分だけを、
「経費科目 100 / 未払金 100」
のように処理します。このとき、プライベートの買い物分20は簿外にしておくでしょう。
そして支払うときは、
未払金 100 / 預金 120
借入金 20/
会社の預金で全額の120を払って、経費に相当する分の100を消し、プライベートの買い物から出た差額20は適当な科目でつじつまを合わせる(会社の預金で取引するような科目として、この場合は借入金を想定しています)。
で、このままだと借入金の残高がおかしくなるので、
未払〇〇 20 / 借入金 20
のように、借入金の残高を合わせる(適当な相手科目に紛れ込ませる)ということは想定。
ひとり会社でない限り、このようなリスクはゼロともいえません。
リスクを減らせる仕組みはあったほうがいいわけです(最低限でも)。
その仕組みは、会社内部で統制するという意味で内部統制ともよばれています。
そのチェックポイントをまとめてみました。
小さな会社の内部統制とチェックポイント
チェックポイントをまとめると、
・過信しない(ほんの少し担当者のリスクを意識)
・担当者任せにしない(仕事を分ける)
・毎月分を必ずチェック(ダブルチェック)
というものです。
まず担当者を信じ込みすぎない(良くも悪くも過信しない)ということです。
事実、「架空」や「横領」のような不正が発覚すると「こんなはずじゃ…」「まさかあの人が…」というのはよく耳にする言葉です。
次に1人の担当者にあれもこれもと役割や権限を与えない(任せすぎない)ということ。
前述の例でいえば、仕訳を担当する経理と出納を1人の担当者に集中させるというようなことです。ひとりであれもこれもとじぶんの裁量でできてしまうと良くも悪くも自由度は増しますから。
そして担当者ではない別の人が必ずチェックすることです。
その仕事にタッチしていない別人だからこそ、「ちょっとまった」のような牽制球を投げられますし、気づくこともあるはずです。
こう言うと、「そんな余裕なんてないよ…」という方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、たまった資料をチェックするとなると、まとまった時間は必要ですし、負担感も増えます。
ただ、毎月チェックするといように分散できれば負担は減らせますし、人がいないといっても、ひとり会社でもない限り、別の人はいるわけです(社長も含めて)。
まずはこの3つのチェックポイントで現状の仕組みがどうなのかを考えてみましょう。
あとはリスクをどう考えるかです。
リスクを減らしたいというのであれば、仕組みを見直すことも検討してみましょう。
経理のスキルは必要?
前述のケースのだと、たとえば次のような仕組みになっているかチェックします。
・振込み時に明細をざっとチェックする
・預金口座の残高と会計ソフトの残高が一致しているかを毎月チェックする
・出納の担当者とは違う人がチェックする
といったことです。
明細におかしな内容がないか、残高が一致しているかは、専門的な経理のスキルがなくてもできることですし、時間もかけずにできることです。それで牽制をかけられます。
それと銀行口座は、明確な使途がないものは解約し、余計なものは持たないようにしておきましょう。
現金もです。小口現金を使っているのであれば、最低限にし、いずれやめることも検討しておきたいところです。
小さい会社だからとはいえ、必要最低限チェックできる仕組みは整えておきましょう。
・今特段の問題はないから大丈夫
・今の担当者は信頼しているし
といっても、未来永劫それが続くものでもありません。
人に頼るということは、安心できるという反面、リスクもあります。
そのリスクから守る手段が仕組みです。
日々の経理からでも社内の仕組みを整えていきましょう。
■編集後記
昨日はオフ。朝タスクなどの習慣、とある基礎研究や読書などをして過ごしました。
夜はNETFLIXの新着「ドラゴン桜2」を。じぶんの会計士受験のときを思い出しました。
■息子(9歳)
床屋さんに誘ってみたのですが、気がすすまない様子。今回は断念して、BRAUNのバリカンでカットを。
嫌がって動くので、短髪の仕上がりは…。
でも、さっぱりしたのでシャンプーするのが楽になりました。
■昨日の1日1新
・とある研究
・新しいコースをウォーキング