フリーランスと会社をあえて両立することのメリット

芽が出たら花は咲く - by Canon RP(RF35mm f 1.8 1/2000)
  • URLをコピーしました!

フリーランスで仕事を続けていくと、どこかのタイミングで会社にするかどうかを選択する場面がでてきます。

手間がかるデメリットはあるわけですが、やってみるメリットはあると感じています。
会社をつくって間もなく1年。じぶんの体験をまとめてみました。

目次

フリーランスから会社にするか

フリーランスをやっていると、会社をつくることを考える場面があります。
「法人成り」というものです。

フリーランスはじぶんに給料を払うという考え方がそもそもないため、経費になることはありません。
借方:事業主貸、貸方:預金 という処理をしますので。

そのため、じぶんの手取り分にも税金がかかることになり、所得税の世界では段階式に税率が上がっていくために会社にした方が税金の負担が抑えられるところがでてきます。

フリーランスの立ち位置からみると、多くの場合である程度仕事を続けてきたら法人成りを考えるというのがセオリーなわけです。

会社にすることで、
・自分の手取り分は「役員報酬」として費用にできる
・赤字を10年間繰り越せる(黒字と相殺できる)
・社宅家賃を費用にできる

といった節税のメリットはあります。


いっぽうでデメリットも。

・経理の難易度があがる
・社会保険に強制加入
・給与計算、社会保険手続の手間が増える
・赤字でも法人住民税は負担

といったことをやっていかなくてはなりません。

このあたりはメリットとデメリットの両方を考えて判断するべきことでしょう。

とはいえ、最初は法人税と所得税の税率の差もあるので、フリーランスからスタートし、利益がたくさん出るようになったタイミングで法人にするというケースが通常です。

もちろん、仕事の事情によっては、はじめから会社をつくってスタートするケースもあります(スタートアップとか、得意先の属性などで)。

わたしの場合は、公認会計士では監査法人、税理士は税理士法人というのがあって、会計士業、税理士業それぞれを会社でやることはできるというルールがあります。

会計士だと監査やコンサルティングなど、税理士だと税務代理や税務相談といったようにです。

監査法人をつくるなら5人以上、税理士法人だと2人以上が必要なわけですが、現状、あえてひとりを選んでいる以上、どちらもあきらめています。

ただ、それでもあえて会社をつくっています。

フリーランスとひとり社長を両立する

わたしの場合は、会計士と税理士業をフリーランス(個人事業主)としてやりつつ、会社の運営もしていくというもの(一応)。

これは実際のところ手間はかかります(正直に)。

フリーランスとしての経理をして、それとは別に会社としての経理もやらなくてはなりません。税金もそれぞれで納付や細かい手続きが必要です。

フリーランスとしては、所得税、住民税、個人事業税。
会社としては、法人税、法人住民税、法人事業税といったものを払っていかなくてはなりません。
インボイスで消費税の負担も。


フリーランスだけであれば、年度は1月から12月。翌1月に確定申告をすればよかったわけですが、これに加えて6月決算の会社があると、8月に会社の確定申告も必要になります。

さらに細かい手続き加わります。給与計算、年末調整、社保の届出といったこともやる必要があり、やることは格段に増えるわけです(これらの郵便物も比例して増えますし)。

わたしが当初会社をつくろうと考えた理由は、保険料の負担でした。

フリーランスであれば、市区町村の国民健康保険と国民年金を払っていくわけですが、そのうちの国民健康保険は、確定申告の所得をベースに保険料が決められますし、所得がそれほど多くなくてもけっこうな負担になります。

これが会社の社会保険であれば、役員報酬をベースに健康保険と厚生年金の保険料が決められているので、コントロールしやすいわけです。

前述のような手間はたしかにありますが、それでも試行錯誤を繰り返し勉強できることは多いので、会社をあえてつくってよかったなと今も変わらずそう感じます。

そんな流れもあって今では会計士税理士業だけにこだわる必要もないのかなという考えに至っています。

やるべき仕事を会計士税理士の仕事(監査、税務など)だけと考えると、フリーランスだけでいいわけです。

ただ、会社をつくった以上は、せっかくなら、会社という器で会計士税理士以外の仕事の芽を育てたいという思いが今はあります。

会計士税理士の仕事はフリーランスとしてしかできませんが、それ以外の仕事を会社でやるという選択肢はあるわけです。

会計士税理士業以外の仕事の芽を育てる場所

フリーランスとは別に会社をつくるとなると、経理の手間は増えますし、社会保険に加入して労使折半だとしても、結局はじぶんが用意しないといけないなどメリットとは呼べないようなこともたしかにあります。

会社を設立するのにもお金がかかります(株式会社なら30万円弱、合同会社なら7万円弱)。

株式会社にするとけっこうな額です。

わたしの場合は合同会社にしましたが、合同会社まだまだ珍しく。

地域差もあるのでしょうが、わたしが住んでいる北海道でもまだまだマイナーな印象です。

高くてもイメージ先行で株式会社のほうがやはり好まれる傾向はあるようです。

それに会社にすると法人番号(マイナンバーの法人バージョン)は公開されますし、じぶんの会社の登記もすることになります。

ひとりの会社とはいえ、じぶんに払う給料から社会保険などを天引きしたお金をじぶんの口座に振り込む。

お金の流れ、経理と決算、税金関係といったことをフリーランス(個人)と会社の両側面から体験し、実体験として理解できるようになります。

手間は増えます(何度も言ってしまってますけど)。

ただ、それ以上に、長く仕事を続けるのであれば会社もどこかで体験しておくのもおすすめです。
短い人生。2周目はありませんから。

わたしの場合は、フリーランスとしての仕事をしつつ、会社の仕事もしていますが、両方の数字をチェックしていく中で、会計士税理士業以外の仕事の芽を育てよう!とプレッシャーもかけられます。

その意味でもあえて会社をつくった甲斐はあったのかなと感じています。



■編集後記
昨日は朝の習慣をこなして、基礎研究、午後は車で会計士業(内部監査打ち合せ)、法人(じぶんの)諸手続きなどを。外出するときはカメラを持っていっているのですが、バッテリー切れ…。予備バッテリーもリュックに入れておけばよかったなぁと。荷物が増えるのは避けたいところですが、こればかりは仕方ありません。

■息子(10歳)
昨日は朝から訪問リハビリをこなして学校、放課後はデイサービスという1日でした。
以前は嫌がっていたデイサービスも、4月の新年度になってからは楽しく過ごせてる様子。もしかして卒業した子となにかあったのかもと思えるくらいです。

■昨日の1日1新
・打ち合せでとある駐車場を利用

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次