会社をつくると社会保険に入る手続きが必要です。
その社会保険も会社の利益やお金に関わるもの。ざっくりとでも保険料は計算しておきましょう。
会社をつくると社会保険の手続きが必要
会社をつくると通常は社会保険に加入しなければなりません。
・厚生年金
・健康保険
・介護保険
・雇用保険
「社会保険」とはこういったものの総称です。
従業員がいない社長1人の会社だと、厚生年金と健康保険(40歳以上なら+介護保険)に加入しますが、従業員がいる場合は通常、雇用保険にも加入しなければなりません。
実際、社会保険に入っていない会社もたまに見かけますが、加入義務があるのに加入していない場合は罰金や過去2年遡って保険料を払うなどのペナルティがあるので、役員報酬を出すのであれば入りましょう。
このように、社会保険に加入する必要がある場合が通常なわけですが、逆に入る必要がない場合もあります。
たとえば、売上の見込みがまだ少ない1年目でじぶんに給料を出さない、もしくは極端に少ない場合です。
保険料は、会社と従業員(じぶん)でそれぞれ折半し、従業員(じぶん)が払う分は給料から天引きします。
北海道の場合だと社会保険料は最低でも11,563円(厚生年金8,052円、健康保険3,511円)。
給料はこの金額以上でないと、社会保険料は天引きできません。
このように天引きした後の手取りがマイナスになってしまう場合は、社会保険料を払えないわけで、入る必要はありません。
とはいえ、会社をつくるならじぶんに給料は出したいはずです。
ひとり会社なら、社会保険(会社負担分)+社会保険(給料から天引きする自己負担分)が実際負担することになる社会保険料です。
こういったことを考慮して役員報酬をいくらにするかを決めましょう。
そのうえで社会保険の加入の手続きが必要なわけですが、会社をつくった日から5日以内というのが原則です。
社会保険料はいくら?概算してみる
給料がいくらだと保険料はどれくらい?
上記のように社会保険料とは、健康保険、厚生年金、介護保険、雇用保険などの総称です。
その保険料は、通常、給料から天引きされる分をいいます。
それとは別に会社として支払う分があり、社長ひとりの会社であればこの両方が実際に負担する分です。
よく聞く話として「給料が〇〇円だと保険料はどれくらいになりますか?」という疑問があります。
ざっくり計算すれば、
・給料(+通勤費)から天引きする自己負担分・・・16%
・会社負担分・・・17%
合計31%が負担する社会保険料となります。
以下で計算例を書いていきます。
社会保険料の特徴
社会保険料は、給料から天引きする自己負担分と会社として支払う会社負担分があります。
その割合はだいたい半分ずつ(労使折半)です。
・健康保険 北海道 10.29%(都道府県ごとで違う) → 半分ずつ
・厚生年金 全国一律18.3% → 半分ずつ
・雇用保険(一般事業の場合) → 6/1000(本人負担)、9.5/1000(会社負担)
社長が人件費を想定する場合、この会社負担分も含めて考えなければなりません。
会社負担分
たとえば、年齢40歳、給料が月29万円、通勤手当を月1万円の従業員の場合、社会保険料は次のように計算できます。
・健康保険料(介護保険料込み)は、18,165円
・厚生年金保険料は、27,450円
・雇用保険料は、1,800円
合計 47,415円。
会社負担分は、49,454円(子ども・子育て拠出金1,080円含む)
給料等の30万円と社会保険料(会社負担分)の4.9万円の計34.9万円が経費としてかかってくるわけです。
ちなみに、
・自己負担分の社会保険料 4.7万円÷給料等30万円=15.8%
・会社負担分の社会保険料 4.9万円÷給料等30万円=16.5%
と計算でき、前述の16%、17%をかけるとざっくり計算することができます。
計算方法と注意点
社会保険料は、支給する金額(給料、通勤手当)に応じて基準となる金額が決まってきます。
この基準となる金額は標準報酬月額という名前があり、この金額にかける率は前述のとおり、全国一律のものもあれば、都道府県によって違うものもあります。
たとえば、40歳の方で、給料が月29万円~31万円の場合は、
・標準報酬月額は30万円
・健康保険料は18,165円(40歳以上は介護保険に該当)
です。
都道府県別の一覧表はHPからでも入手できます。
厚生年金保険料・健康保険料額表
→ 協会健保HP
PDFよりも加工ができるExcelがよりおすすめです。こうしたシュミレーションがしやすくなります。
実際、給料の金額を入れると保険料が出るように加工して使っています。
役員報酬や事業計画などのシュミレーションにも活用できます。
ちなみに、社会保険料には負担する保険料の上限があります。
給料等が次の金額以上だと保険料はそれ以上あがらず一定となります。
・健康保険料 135.5万円
・厚生年金保険料 65万円
ここまでの金額だと16%(17%)の概算もできます。
また、子ども子育て拠出金は会社のみの負担です。
■編集後記
昨日は朝タスク、会計士業、夕方は息子のリハビリで病院、夜にブログ執筆など。
大好きな池井戸潤さんが原作ということで見ているはやぶさ消防団、これまでの作品との違いもあり、次も楽しみです。
■息子(9歳)
昨日は学校、早退して午後にリハビリ病院でした。
5色に光るライトにタッチして足をふんばるリハビリ、ジムにあるようなランニングマシーンを使ってゆっくり歩くリハビリ、階段の上り下りなど。光るライトを使ってのリハビリは、もぐら叩きのような、どこかゲーム感覚に近い要素もあって楽しんでやりました。年配の方がほとんどで子どもは息子1人でしたが、一緒にリハビリをしていた年配の方たちから「ガンバレ~」と応援してもらい、逆に元気をもらえました。
■昨日の1日1新
・とあるネットサービスの申込み