個人事業主(フリーランス)の開業1年目の確定申告、
それまで住宅ローン控除を受けていた場合は、「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」をつくらなければなりません。
無料で使える国税庁の「確定申告作成コーナー」でつくるとスムーズです。
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」とクラウド会計ソフトの対応状況
クラウド会計ソフトには、
「データ連携で経理がかんたん(楽できる)」
というイメージがいまだにあります(耳にします)。
確かに、銀行口座などとの連携で手入力の回数は減って楽は楽です。
ここでよくある誤解が、
「クライド会計ソフトを使えば、確定申告までいっきにできる」
というもの。
ところが、実際そうなっていないものもあります。
今回とりあげる「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」もそのひとつ。
freeeとマネーフォワードの場合で
「っ!なんでコレができないんだよ~!」とか。
『歯に挟まった○○が取れない』
みたいな感じです(いつものように例えが下手ですが・・)。。
実際どうなのかそれぞれ見ていきます。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/5bad5d0798e18514fd677013638305a9-800x450.webp)
freeeのケース
freeeでは、仕訳~決算書、申告書の作成~eTaxまで基本的にはいっきにできます。
「基本的に」とつけたのは、例外があるからですね。
今回の「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」もそのひとつ。
freeeでは「新築住宅の購入(認定住宅除く)」のみ対応してます(記事執筆現在)。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/ad0c9dd45ef7bca1a71d8b43f9be0d1c-3-800x450.webp)
「それ以外」はできません。
つまり、中古住宅・認定住宅・増改築の購入の場合はfreeeだけでは完結できません。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/de5e9f7b7a1ba407bdca291ed3cffa77-4-800x450.webp)
マネーフォワードのケース
マネーフォワード(確定申告)では、そもそも「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に対応すらしていません
(freeeのように一部だけ対応という訳ではなく・・)。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/a11b4bb3ba448d1fa402ac3dc62cc91f-11-800x450.jpg)
freeeとマネーフォワード、
便利は便利ですがどっちも一気通貫には限界があります。
いっぽうで、確定申告書作成コーナーであれば、わりとスムーズに対応できます。
「確定申告書等作成コーナー」で作成する方法
確定申告作成コーナーでは、青色申告決算書・収支内訳書の作成からeTaxで申告まで一気通貫で作成することができます。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/37d144a5ca67c1f68c52daf851365c72-2-500x281.webp)
作成コーナーで申告書を作成していくと、
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書の作成」というような画面にいつか出くわす
というイメージがあるかもしれません。
が、実際はそういった気の利いたものには出くわしません。
「さりげなく作成されていた」という仕組みです(わかりにくいですが・・)
では「さりげなく作成される」画面はどこなのか。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/aec05481ca4cde3a60d8a57b4c8f98a7-2-800x450.webp)
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」、
実は、「税額控除・その他の項目の入力」のステップで作成できます(さりげなく作成)。
まず、住宅借入金等特別控除の「入力する」をクリックしましょう。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/ba54252cc4b77e6f039e953917577561-1-800x450.webp)
ここから作成画面が開きます。
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」なんていうことば、
どこにも出てきませんが、大丈夫です。
このまま進めます。
xmlデータ形式の証明書データがあれば、「はい」を選択しますが、今回は「いいえ」で作成するとします。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/760346032369da63f3d4da8bd8ab5e9c-2-800x450.webp)
「取得形態等の選択」・・・あてはまるものにチェックします。
ここで、
いちばん下「控除額の計算が済んでいる」以外を選択すれば、
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を自動作成できます。
このあとの作成画面で買ったときの金額や面積などを入力していきます。
入力には次の資料を用意しておきましょう。
・「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」・・・税務署から発行されたもの
※サラリーマン時代の年末調整で人事部などに提出していたものです。
住宅ローン控除を受ける1年目の確定申告用に税務署から受け取ったものです。
・「年末残高等証明書」・・・金融機関から届くハガキ
ちなみに、この入力により自動で作成された「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」は、
「申告書等の送信・印刷」のステップで確認することができます。
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/8e5a45d7fd30e07bed422174518b9840-1-800x450.webp)
![](https://tkei-blog.com/wp-content/uploads/2022/02/469f21c7945646e3f949f78362f0305f-1-800x450.webp)
確定申告を自力でやるならクラウド会計ソフトとの併用がおすすめ
今回は、
開業1年目の「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」
をとり上げてみました。
「クラウド会計を使えば連携で経理がかんたん(楽できる)」
そういった”うたい文句”はにわかに信じないほうが無難です(もちろん、楽できるのは確かです)。
今回はその一つといったところ。
・クラウド会計ソフトは使った方がいい
・ただ、それで完結できるわけではない
と考えておきましょう(実際そういうもんですので)。
■編集後記
昨日は朝タスクのあと、スポット相談。午後は会計士業を中心に。
急に暖かくなって道路がオフロードのようにグチャグチャです。
■息子(7歳10ヶ月)
今日は学校が終わってから訪問リハビリ。
リハビリの先生は異動で今日でおしまい。
ちょっぴり寂しそうでしたが、先生にプレゼント(レゴのキーホルダー)。
■昨日の1日1新
・デイサービスの見学
・ZOOM招待方法の比較