「副業収入300万以下なら雑所得」の通達改正案と赤字の副業

左(IpadPro 12.9)のパブリック・コメント
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国税庁から「副業収入が300万円以下の場合には、事業所得でなく雑所得とする」 通達改正案がこの8月に公表されました。

パブリックコメントの受付期間は8月31日まで、かなり数のコメント(批判的な)が寄せられているようです。
案ではあるおのの、ほぼ決定と考えておいていいでしょう。

「300万円」というひとつの目安が示されたことで、
これまでのグレーゾーン(というか黒)に、白・黒つけやすくなったという点では大きな進歩といえるでしょう。

「300万円」と具体的な金額が出ると、ついその金額にばかり目が行ってしまいます。
ただ、本質はそこではないと考えています。

目次

損益通算目当てでの副業赤字

所得税の世界では、所得(利益)を10種類に分類し、分類ごとで税金を計算する仕組みです。

一般的なものとしては、
・給与所得(給料としてのもうけ)
・事業所得(事業で得たもうけ)
・譲渡所得(売って得たもうけ)
・一時所得(一時的なもうけ)
・雑所得(どの所得にも当てはまらないもうけ)

会社員の給料であれば年末調整で、個人事業者なら確定申告で納税は完結します。

給料という一つの所得であれば、給与所得の1本だけなのでシンプルですが、
会社員で副業している場合のように、複数の収入がある場合、
どの所得に分類するかで納税額に違いが出ます。

たとえば、
副業する会社員。
副業収入(売上)が年100万円、これに要した経費が年△150万で赤字が△50万円出たとします。

仮にこの副業を事業所得とすれば、給与所得と相殺(損益通算)でき、結果的に税金が低く計算されます。
給与所得500万円ー事業所得△50万円=差引 450万円 に税金がかかるわけです。

いっぽうで、副r業を雑所得とすれば、給与所得と相殺(損益通算)はルール上できません。

つまり、副業の赤字を事業所得に分類することで、税金を低くできてしまうわけです。

国の「自助・公助」という動きから副業がどんどん解禁され、
Amazonやメルカリなどのネットビジネス、そしてUber配達員など、多様な稼ぎ方が可能な社会になり、
そのあたりから、こうしたグレーゾーンを使ったスキームが流行りだしました。
(ネットやYoutubeでは「副業で節税!」などというキーワード、それを指南するコンサルもいたようで・・・)

本業・副業?そもそも「業」?

事業所得とは、そもそもは「本業」で生活していくためのメインとなる収入です。
そして「事業所得です!」と言えるためには

・社会通念上「事業」として認められること
・利益を出すことを目的として、対価を得ていること
・反復継続してやっていること
・自己の危険と計算においてやっていること

などの要件を充たしていることが必要です。

そのため、
・そもそも売上が少ない(メインの収入じゃない)
・毎年赤字続き
といったようなものであれば「事業所得」にはなり得ません。
(もちろん、今後黒字化が見込まれるなどのケースではあり得ますが)

ちなみに
・「開業届を出した」
・「屋号をつけている」
という形式的なことは関係ありません。
税務署はただ受付るだけ、受け取ってもらえた=事業所得 にできるわけではありません。

利益を出しお金を得るのが至極真っ当

会社員で副業する場合、そもそも本業は給料であり、副業ではありえません。

今回の改正案300万円という明確な金額基準がでたことで、
グレーゾーンを使ったスキームはやりにくくはなるでしょう。

ただそうはいっても
・これからどんどん稼いでいく
・経済的な理由

というもとでの副業 は様々で往々にしてあるものです。

こういった場合は、ケースbyケースではありますが、
胸を張って「これが本業だ!」と言えるかどうかでしょう。

また、事業所得と業務に係る雑所得の判定について、その所得を得るための活動が、社会通念上
事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定すること、その所得がその者の主たる所得で
なく、かつ、その所得に係る収入金額が 300 万円を超えない場合には、特に反証がない限り、業務
に係る雑所得と取り扱うこととします。


本気で取り組んだ結果として赤字だったなら、次は黒字を目指す
それが、そもそもの「業」のはず。

事業で利益を出し、お金を稼ぐ(真っ当な税金も払う)のが
真っ当な事業なはずですから。

■編集後記
今日は朝タスクのあと月末の入金チェックと請求関係、その後は会計士業で外出。
久々に大雨の日でした(傘さしても服が濡れて・・・)。
夜は好物の大福。みかん大福、はじめてでしたが柑橘系とあんこは相性がいいです。

■息子(8歳5ヶ月)
テレビで天気予報を見ていると「ほっかいどうのさっぽろはねぇ~」と教えてくれるように。
かなりの確率で旭川と間違いますが・・・
天気予報の地図はおおまかなのでしかたないです。

■1日1新
・みかん大福(かど丸餅店)

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